FOTOCAMERE ITALIANE-Closter

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Closter Costruzioni Fotografiche Closter s.r.l.

クロスター・プリンセス アリエス 50mm F3.5
CLOSTER PRINCESS ARIES 50mm F3.5

Princess.jpg

 40年代の末にレクタフレックスから独立したクロスターは、正式にはコストルジオーニ・フォトグラフィーケ・クロスターs.r.lと言いまして、49年のII型からカメラを発売したんですが、そいつは距離計のないシンプルなレンズシャッター機でした。でも、さすがはレクタフレックスで培われた技術です。なかなか精巧なカメラでした。50年には改良型のIIAを出した後、51年に発売されたのがこのプリンセスです。
 とても気品を感じるお名前でしょ? 実際、レンズシャッター機ではあるものの、「ベンチーニよ、そこへ控えておれ」とお姫様のお声が聞こえてくるような高級感たっぷりの作りです。イタカメのレンズシャッター機は、ほとんどが単玉&単速・固定絞りなんですが、こいつはコンドールやエルマン・オリンピックと同様にしっかりと作られています。そうは言っても、日独では当然の機能なんですがね。

軍艦部上にヘリコイドが…

すっぽり抜けます

 レンズは自社製のアリエス50mm F3.5で、シアンコーティングの施されたトリプレット型。前玉回転ではなく、鏡胴全体が前後します。ちなみにイタカメメーカーは沈胴がお好きでありますが、このカメラは珍しく固定鏡胴です。シャッターはレンズの後ろにあるビハインド型ですが、だからと言って交換できる訳ではないです。
 そのシャッターは自社製らしきもので、B.1〜1/300秒までの全10速。倍数系列ではありませんが、なかなかしっかりしていて、鏡胴にある幅の狭いリングを回して選択します。
 絞りは鏡胴先端の一見ヘリコイドに見えるリングを回します。「んじゃぁ、ヘリコイドはどこなのよ」と思われるでしょうが、これがこのカメラの最も面白い部分で、何と軍艦部上にある大きなダイアルを回すことで、鏡胴が前後するんです。どうやら、距離計とスッキリ連動させるために採った策のようですが、おかげで使いづらいことこの上なしになってます。でも、ここが特許なんだそうです。

優雅なデザインですね〜

 その距離計と一眼式ファインダーは、ちょっと青味がかって暗い感じが残るものの、なかなかいい感じです。と言うのも、何とこのファインダー、等倍なんですよ。ま、その割りに窓が小さいのですが、結果として接眼部からは眼鏡をかけていると端から端まで覗くことはできないのが恨めしいです。最短撮影距離は1メートル。
 シャッターボタンの位置も妙に真ん中にありますが、相当指の長い人でないと苦しいでしょう。標準的な大きさの手のワテが持った場合、人差し指はビンビンに真っ直ぐ伸びます。このボタンはエルマン・オリンピックと同様、巻き上げていないとシャッターチャージレバーが動かないので、結果的に押すことはできません。
 裏蓋は上の画像の通り、底部のレバーを動かすとロックが解除されて、ガンマやドゥカーティと同様に、エプロン部を残してすっぽりと外れます。オモロイことに巻上げのリールスプールが下部で固定されてないんですが、強度に問題はないようです。
 巻き戻しノブはしっかり上に引き出せますが、巻上げノブのロック解除はノブの後ろ側の軍艦部側面にあるレバーをずらします。ここにあるとちょっとうっかりしたらすぐに引っ掛けちゃいそうです。
 それにしてもこのカメラ、50年代初頭のカメラにしては良くできています。妙にズレたところはあるものの、決して日独のカメラに劣らない魅力を持ってますよ。

 ところで、「CLOSTER」の社名は「ER」で終わるように英語風にしていますんで、こちらでも「クロスター」と呼んでいますが、イタリア国内では会社の意図がどうであろうと、普通では「クロステ」と呼ぶ場合も多いんだそうです。ま、当時の会社の思惑もありましょうから、ここではやっぱ「クロスター」にさせて頂きます。

クロスター・プリンセスS アリエス 50mm F3.5
CLOSTER PRINCESS S ARIES 50mm F3.5

PrincessS1.jpg  51年デビューのプリンセスを小変更し、53年に売り出したのがこちらのプリンセスS型ですが、距離計の窓が四角くなった以外なーんも変わらんのではと思われる皆さんも多いことでしょう。実際に機能的にはアリエス5cm F3.5レンズに、B.1〜1/300秒シャッター、絞りもf3.5〜f16の6段階なのも同じ。絞りの表示が上になったことは小改良と言えなくもないですが、それだけで「S」はないでしょー。ただ、どう言う訳か、シャッターボタンの位置が後ろに少しだけ下がってます。うーむ、ナゾだ…。
 背面を見るとちょっと違いが見えてきますでしょ。え?分からない? ほら、真ん中にスライド式のノブがあって、巻き上げノブの右下の爪が消えてるでしょ。つまり、巻き戻しレバーの位置が移されたんですよ。それに、シャッターボタンが後退した関係上、軍艦部上面の段差のデザインもちょいと変わってるのに気付いたあなた、きっと間違い探しゲームの得意な人でしょう。 PrincessS2.jpg
PrincessS4.jpg  他にも巻き上げノブの左に距離計のミラー側の調整用の穴が設けられ、正面に見える「Closter」のロゴの「e」の下には、同じ距離計のハーフミラーの角度を調整するネジのカバーになるマイナスネジが付けられているのもちょっと違いますでしょ。 「でもさー、そんな細かい変更で大袈裟にネームを変更しちゃうのー?」とおっしゃるあなた、そりゃそうだと言いたいところですが、実はもっとスゴい変更点があったのよ。
 プリンセスはエプロン部脇まで回り込んだ裏蓋をそっくり外すようになっていた、言わば大胆極まりないものでしたが、プリンセスSはコンタックスS風に底面と背面が一体になった裏蓋を外す普通の形にしてます。こちらの方がボディの強度は当然上がり、フィルムのセットも断然やりやすくなりますが、どうして最初からこうしなかったのかはナゾです。底面の三脚ネジの台座なども変更されてるんですが、「A(Open)」と「C(Close)」の向きを変える必要性はあったのかなぁー。 Princess5.jpg
PrincessS3.jpg
PrincessS5.jpg  と言う具合で、プリンセスとプリンセスSは、結局そっくりさんでありながら、中身が大幅に変わった妙な「兄弟」なんですね。でも、こんな大変更に見合った使い勝手の良さが得られたかと言うと、それは…。いや、言うまい。第一ヘリコイドが軍艦部上面にあること自体変なのに、これは全く変更するつもりがないんだから、基本的に“距離計窓が四角くなって、ピント合わせもちょっとすっきりした同じカメラ”程度と考えておきましょう。でも、やっぱこのヘリコイドノブは使いづらいけど…。
 プリンセスSは2年間の販売の後、新型のII型を投入しますが、これが悲しいことに作りが大幅に後退しちゃいまして、かなりコストダウンの目立つチープなものになってしまいました。ですんで、もしクロスターに興味を持ったのなら、何が何でもプリンセスかプリンセスSをお勧めしますぞ。 2Princess.jpg

クロスター・プリンセス・ジュニアS アリエス 50mm F3.5
CLOSTER PRINCESS JUNIOR S ARIES 50mm F3.5

Prinsess Junior

 まあ、距離計がない以外はほとんど上記プリンセスSとは変わりませんが、こちらは54年発売になります。実はまず52年に「S」ネームのないプリンセスJrが出ていますが、53年になると上級機種のプリンセスがS型になって小変更され、距離計側の窓も四角いものになったのに合わせて、廉価版のJrにもSネームが入ったのですが、こちらには元々距離計が入ってませんので、見た目に変わったところはほとんどないんです。レンズも同じアリエスだし、ノブ類のデザインも変わりません。何が「S」かって? ま、それは置いときましょう。
 プリンセスとプリンセスJrの見た目の違いはファインダーの対物側の窓の大きさが挙げられます。これは距離計を省いたので、倍率を低くしても問題なくなったためにコンパクトにした結果です。おかげで、接眼レンズ側も窓が小さくなっちゃってます。ファインダーそのものは無着色なので、とてもクリアーで見やすいですが、味も素っ気もないものではあります。

背面は同じ

距離計窓はなし

 軍艦部のレイアウトに変更はありません。距離計を省いたのだから、ヘリコイドはレンズ側に持って行った方が生産性も使い勝手も良くなると思われるんですが、かえって大幅変更はコストがかかるためにやらなかったんでしょうねぇ。それで、「この軍艦部のヘリコイドこそわが社のカメラの象徴だ」などと自分で自分に言い聞かせて無理に納得していたような気が(笑。まあ、今となってはこうしたヘンテコ機構はかえって楽しいことは間違いなしですけどね。
 で、結局「何がSなのよ!」と言われちゃいそうですから、そろそろ暴露しますと、裏蓋の取り外しがII型から続く「すっぽり抜き」タイプを改め、プリンセスSと同じくコンタックス形に改めたんですね。もちろん強度も信頼性も向上しまから、悪いことは何もございませんが、面白味はちょっと薄くなったかな。エプロン部も、これまで通り一応段差を付けているものの、真っ黒なみすぼらしいものになってますね。どうせなら滑らかな突起にすりれば良いのに。

裏&底蓋ガ抜けます

クロスター・プリンセス・レコード(アントパス) アントパス 50mm F2.8
CLOSTER PRINCESS RECORD (ANTOPAS) ANTOPAS 50mm F2.8

Antopas

 55年、クロスターはプリンセスII型を発売します。それはボディを大幅に見直し、生産性の向上を図った結果、コストと共に品質もダウンしちゃいます。56年にはレンズをF2.8にしたプリンセスIIAを出しますが、その時に一緒に出た廉価版がこれにあたります。クロスター名で出たものはレンズが従来のアリエスF3.5であったのに対し、アントパス名ではIIAと同じF2.8を奢っています。でも、やはりボディのコストダウンされた安っぽさはどうも目立っちゃいますね。持った感じも軽くてスカスカ感がありますし…。
 クロスター名のプリンセス・レコードは、エプロン部のプレートの上部が意味もなく2cm程向かって左に伸びてまして、そこに名が刻まれていましたが、アントパスではそれは見られません。逆に、クロスターではなぜ備えなかったのか分かりませんが、アントパスにはアクセサリーシューがファインダーの上に設けられています。ただし、ここは頑丈ではないので、上にフラッシュやストロボを付けると、基部が歪みそうでおっかないですね。
 後期のプリンセスシリーズから軍艦部の肩が高くなってますが、ノブの厚みが反対に薄くなってしまいました。

しかし、どこの商標なのよ?

安っぽくなっちゃったのが残念

 ファインダーはただの平面ガラス。前面だけハーフミラーコートされてますが、その理由は良く分かりませんです。一応乱反射を防ぐ目的でもあったんでしょうかねぇ。
 巻き上げノブの上面には複雑に数字が刻まれた円盤が付いていて、「おおっ!何か露出計に関わるものでも付いているのか?」と期待させますが、実はただの被写界深度計。レンズ側にヘリコイドがないための処置ですが、これはないよりはあった方がいいですね(使わないけど)。
 クロスターのプリンセスシリーズはこのモデルで終了し、以降はベンチーニなどと市場を争う簡易カメラ路線に入って60年代半ばに命脈尽きることになります。元々良い技術を持っていたのですから、フォーカルプレーン機とは言わないまでも、何とかプリンセス等の中級機を磨き上げていってもらいたかったですねぇ。

クロスターIIA ミザール 50mm F4.5
CLOSTER IIA MIZAR 50mm F4.5

Closter IIA

 こちらは49年発売のII型の上級機種として同年に売られていたモデルで、レンズがZeltar(ゼルター) 50mm F6.3からちょっと明るいミザール50mm F4.5になり、シャッターも最速が1/250秒から1/300秒に向上してます。でも、その他はII型と全く変わらないんで、単にバージョン違いになります。
 50年になると同じ名のIIAでも、ボディが大幅に変更されて少し大柄なものになり、軍艦部も一体成型になってしまいます。せっかくのデザインが色褪せた感じで、モデル名もIIAの他にIIBも使われました。
 この旧IIA型のサイズは、縦74mm・横119mm・奥行き68mmになりますが、これは沈胴時。沈胴と言ってもレンズを引き出す量はたったの4mmですんで、「一体、オメーさんは何をしたくてこんなに面倒なことをしたのよ?」と首を捻りたくなります。ちなみに、レンズの収納はヘリコイドレバーでロックされますが、これを「∞」より奥にある「C」にしておけば、引き出しも収納も自由になります。

小さいのにしっかりした作り

35mmフルサイズです

 レンズはノンコーティングの3枚玉で、絞りはf4.5〜f16までの6段階。向かって左下正面の爪を動かして絞りを変えます。
 シャッターはセルフコッキングにはなってませんので、向かって右側の鏡胴にあるレバーを下げてチャージします。スピードの変更はローレットの刻まれたリングを回すだけ。シャッターを切るとファインダー内に赤い棒が斜めに現れ、「/」のような感じでとても煩わしくなり、巻き上げられていないことを警告します。
 巻き上げ機構は面白いもので、半自動巻き止めとでも申しましょうか、背面ファインダー横のレバーを真ん中に立ててノブを回せば、ファインダー内の赤棒も消え、巻き上げ切るとレバーも戻ってノブがロックされます。このレバーを左に目一杯倒すとノブもスプロケットもフリーになり、巻き戻しが可能になるんですよ。でも、やっぱシャッターチャージはされませんから、手間はかかりますな。

圧板がボディ側に付いてます

 フィルムの装填は画像のように前面まで一体の裏蓋を抜き取って行いますが、ここまですっぽり抜き取れるのも面白いもんです。ロック解除は底面のレバーで行いますが、底蓋もくっ付いて抜けるのですから、「フィルムマガジンや巻上げスプールの固定はどうなるの?」と悩みそうでしょ。それはですね、スプリングの効いたマガジン押さえ用のアームを起こしてマガジンを挿入し、がっちり上部に固定された巻き上げ側のスプールの溝にフィルムの先端を挿入するだけ。フィルム圧板は一ボディ側にあり、裏蓋側にはなーんも板バネが入ってませんから、ちっとも圧がかからないような雰囲気ですが、実はこの板の蝶番の部分がスプリングで前後するようになってまして、底蓋をはめ込むとここが裏蓋側に押されて前方に潜り込むようになり、圧がかかると言う訳。
 このカメラ、スペック的には単純なんですが、変なカラクリを盛り込んだために、えらく手の込んだ作りになってます。はっきり言ってこれで商売は成り立たないでしょうねぇ。

クロスター・スポルト クロスター S アクロマチック 50mm F8
CLOSTER SPORT Closter S Acromatic 50mm F8

 ローマのクロスターは40年代の末からレンズシャッター式のしっかりした35mmカメラを作っていました。上記Princessなど、どことなくライカのデザインを取り入れた、なかなかアジのある風情のカメラをいくつも作ってましたが、これらの多くには1秒から1/200秒までのシャッターが使われていました。でも、50年代も半ばになると、進歩するかと思いきや、逆に後退して簡易カメラ路線に走ってしまいます。その急先鋒が56年のSportです。はっきり言って「オヌシ、ちと手を抜きましたな」というくらい簡単なカメラです。ちなみにこのスポルトは正確には58年のII型でして、旧クロスターの名残が見られる前期のモデルのファインダーを変更し、面積を大きく取ってブライトフレーム(もどき)を加えたタイプです。色使いは平凡なものになりました。ボディはアルミ製ですがプレスではなく、ベンチーニ路線の鋳造一体成型なんですよ〜。もちろん結果として肉厚。でもおかげで中にしっかりとしたフレームが不必要に。骨ではなく殻で固めた昆虫みたいなカメラです。

Sport
ベンチーニのライバル

 レンズはクロスター S アクロマチック 50mmという、立派な名前が付いていますが、騙されてはいけません。F8のただの1群2枚玉です。アクロマチックレンズと言うのは凸レンズと凹レンズを貼り合わせて色収差を補正するタイプですから、まあ、それなりに手は入れてるんですな。シアンコーティングも施されてはいます。
 絞りは「曇り」「晴れ」「快晴」の三つ(←結局絞り値はいくつなんだ〜!)。リングをお天気マークに合わせると、中のローター状の穴の開いた板が回転して大きさの異なる穴に変更します。で、メーカーの説明書では何とこれを"Automatic"と称しています。と言うことは、「フィルムラチチュード式オートマチック」とでも言いたいんでしょうか(^∇^)v
 シャッターはBと1/50秒の単速で、当然ギロチン型です。本来ならいつでもボタンを押せば切れて、離せばチャージされるエバーセット式のものですが、巻き上げレバーを巻かないとボタンがロックされるので、「なんちゃってセルフコッキング」になってます。

チープなセット

 ファインダーも「なんちゃってブライトフレーム」でして、どう言うことかと申しますと、一見して水色に光ってるでしょ? 実はこれがそのまんまファインダーのほぼ全面に映るんですが、四辺に若干の隙間があり、そのまま素通しに見えるところができます。つまり、この水色の四角いハーフミラーコートを通ったものが視野枠ですよーと言うことです。線の枠じゃないんですね。ちなみに薄い水色ボディが目立った一つ前の中期型はボディ全体は後期型と同じになってましたが、ファインダーは初期型同様の小さな逆ガリレオ式のままでした。
 裏蓋はボディの両側にあるロック解除レバーを引き下げて蓋全体を外します。中を見るとモーレツに安っぽいです。フィルムのパーフォレーションに噛み合わせてコマ送り量をチェックするスプロケットがなく、ぶっといドラム形のスプールでフィルム間隔を揃えるようにしてます。まあ、さすがにフィルムの後ろの方ではコマ間隔がどんどん大きくなっていきますがね。
 ところで、上の写真のように、このカメラはキット販売をしていたようです。イタリア国内ではこうしたカメラが普通に家庭で使われていたのでしょうが、裕福なアメリカではお子様用お楽しみプレゼントみたいなもんだったんでしょうね。あ、でもアメリカ人も多くの家庭の場合コダックの単純なカメラを使ってたところからすると、一概にそうとは言えんかも知れませんね。ちなみにこのキットは当時の新品のままですが、電池が入っていて、そのえらく安っぽい作りを見ているとウフフとなってしまいます。

次に、初期型との違いを見比べてみましょう。右が56年型の最初のスポルトですが、旧クロスターのモデルと同様、メーカー名が正面に刻まれていて、上面にモデル名が入ってるのが上記の後期型と異なります。エプロン部と鏡胴周りのデザインも異なり、初期型は絞りをリングではなく鏡胴上部のノブを左右にずらすんですが、実はこちらには絞り値がプリントされてます。向かって左にすればF16、右に倒せばF22となります。真ん中が開放のF8ですから、絞りの順序も異なります。

Sport初期型

新旧モデル
後期型はオモチャ度がアップ

 で、最も異なるのがファインダー周りです。こうして並べて見るとはっきりするでしょ? 初期型はご覧の通り「なんちゃってブライトフレーム」は使ってません。倍率も低い平凡な逆ガリレオ式です。まあ、個人的には無茶な色を付けた後期型のアルバダ式よりはすっきりしていて個人的に良いと思いますね。でも、背面をご覧頂ければ分かるように、接眼部が色鉛筆の芯程度しかないのはワテのような眼鏡おっさんには見づらいです。最近老眼の兆候が見え隠れしてきて30cm程度のところのものがボケて見えるんですわい。おっと、ポロリと愚痴を言っちまいました。失礼つかまつり候。その前にピント合わせ不要のこのカメラにはそんなの問題ではないんですがね。

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