FOTOCAMERE ITALIANE-Galileo Milano

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Gami 16 Gamilogo.gif

ガミ16 エザミター25mm f1.9
GaMi 16 Esamitar 25mm f1.9

Gami 16 front image
Gami 16 back image
 コンドルをフェラーニア社経由で販売していたオフィチーネ・ガリレオでしたが、折り合いが悪くなり53年のコンドールII型でカメラから手を引いちまいました。でも、同年、このカメラが開発されていまして、ガリレオのミラノ工場扱いで開発が進められ、54年についに偉大なカラクリカメラ、ガミ16が誕生します。ガミの名前はもうご存知でしょうが、このガリレオ・ミラノの頭の2文字ずつを取ったものです。
 大きさはミノルタやマミヤの16mmカメラよりも若干大きく、小型の110カメラと言ったところでしょうか。115x55x27mmと使用説明書に書かれています。

 なんつっても、このカメラほどカラクリ満点のミニカメラはないでしょうね。その筆頭に挙げられるのがフィルム巻き上げ機構でして、何とスプリングモーターワインダー内蔵の自動巻き上げなんですね。こりゃすごい!といじった人は皆思うでしょう。で、その使い方は正面のカバーを開きますでしょ。そうするだけで3枚は連続でシャッターボタンが押せます。で、一旦カバーを閉じる。するとその際何やらぐっとトルクを感じるんですが、これがシャッターチャージ用のスプリングモーターを巻き上げていた訳です。ですんで、使う時には絶えず巻き上げてあることになりますが、いやー大したもんだ。でもまあ、これのおかげで、シャッターボタンを押した瞬間、「ジャキーン」というもの凄い巻き上げ音とショックを感じさせてくれます。
 上面の二つのダイアルは、左側がシャッタースピードで、B.1/2〜1/1000秒まで用意されています。シャッターの構造は2枚板のギロチン式で、バルブも低速と何らかの関わりがあるのか、指を離してもちょっとジーと鳴ってから後幕(板)が閉じるようになっています。さすがに1秒は構造的に苦しかったのかな?
 右のダイアルは距離計のヘリコイドです。何とこんなに小さいカメラでも、しっかりとした距離計連動カメラだったんですね。パララックスも補正されちゃいます。ファインダーは一眼式で、中を覗くとバッチリ中心部に四角い距離計の画像が重なっています。でもって、接眼部にも何やら指掛けが付いているので、回してみたら視度補正機構が付いているじゃないっすか。こりゃ見事です。イヤ、ホント。
 正面に戻りますが、真ん中にレンズが付いていて、これは当然ガリレオ製のEsamitarというものです。ガリレオのレンズは社外にガリレオ名を伏せて出したものは別として、基本的に「E」を頭文字にした名前を使いますね。なんかこだわりがあったのかなあ。このカメラのレンズは25mm f1.9で、一見明るいようですが、フィルムサイズの小さいものは、おおむね35mmの感覚では明るいf値になるようですね。
 レンズの左にあるレバーは、内蔵フィルターのもので、これを倒すとイエローフィルターがにょきにょきっと出てきます。こんなところも頑張っちゃってる訳ですね。

 さてさて、こちらの画像は底面のものですが、ここにも何やらダイアルが見えます。これは絞りのダイアルで、f1.9〜f11までクリックポイントが付けられています。さらに良く見ると、このダイアルの内側にも何やら回転するダイアルが埋め込まれていますが、こっちはフィルム感度の設定ダイアルです。これも大きな意味があって、ただのフィルム確認用ではないんですなー。と言うのも、実はこのカメラにはヤヌアにも使われていたオプチカルウェッジ式の露出計が備えられているんですよ。下の画像を良く見てくだされ。ファインダー側のビューレンズの左側が、何やらちょっと色違いでしょ? ここが採光窓で、絞りやフィルム感度を変えると、ファインダー内に見られる数字の列の帯の暗さが変動するんですよ。シャッターダイアルを回すと数字の列の上にあるマークの位置が左右にズレます。結局はシャッターにも絞りにも連動した露出計を備えているんですね。こいつはビックラこきました。「ガミ君、チミは大したもんだよ。」と二人のミノ君(ミノックス&ミノルタ)が声をそろえてひざまずいちゃいそうです。 Gami 16 under image
Gami 16

Gami 16  その他にも、三脚穴を利用したシンクロ接点とか、自動復元式のフィルムカウンターとか、アイデアの宝庫のようなカメラです。フィルムの巻き上げが切れるとボタンの横に赤いマークも現れる凝りようです。さらに、x4(一番上の画像をクリック)とx8のテレレンズも用意されていました。しかも作りが非常にしっかりとしていて、この点ではドイツ製品もタジタジは間違いないでしょう。カメラ付き携帯の方が多機能だとおっしゃるそこのチミ。逝ってよし。

Although the "Officine Galileo" was selling the "Condor" camera through the "Ferrania" company, the mutual relations of both company become bad, so the "Officine Galileo" stopped camera production the "Condor II" in '53 last. However, this camera is developed in the same year and the development was advanced with the Galileo Milano factory. The GaMi16 of the great subminiature camera born finally in '54. The name of "GaMi" used the initial of this Galileo Milano.
The film winding up system of this camera is the automatic winding up by spring motor. The spring motor is charged when the front cover closes. Automatic winding up of 3 frames.
The two dials of the surfaces are the shutter speed dial (left) and the focusing dial (right). Shutter speeds are B.1/2〜1/1000 seconds. The dial of the base is the dial of a diaphragm and able to select to f1.9〜f11. This camera is equipped even the optical wedge type photometer in addition to the range finder.
The standard lens is the "Esamitar" 25mm F1.9. It is very sharp. Even the x4 conversion lens was prepared.

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