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Leningrad

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発売年:1956-1968年
メーカー:GOMZ
サイズ:145x92x73mm
重量:860g
シャッター: 布幕横走りフォーカルプレーン 1〜1/1000秒
標準レンズ:ジュピター8 50mm F2(ゾナー型)
レンズマウント: L39・スクリューマウント
生産台数:約70000台
シリアルナンバー: 004605
分類番号: グループ2

 レニングラードは後のLOMOであるGOMZの開発したスプリングモーター巻上げ機構を持つカメラで、他のソ連製カメラと異なり、シリーズとして発展することのなかった単発モデルである。しかし、とかく安っぽく見られがちなソ連製カメラの中では非常に凝った作りで、独創性に富む。ファインダーも35mmから135mmまでのフレームを持ち、距離計も二重像合致式と言うより、中央部が固定され、周囲のビューファインダー側の像が左右に移動して位置合わせするスプリットイメージ的なものになっている。

 標準レンズはジュピター8 50mm F2またはジュピター3 50mm F1.5で、コンタックスコピーのキエフ2などと同じゾナー型。しっかりとマゼンタ系コーティングが施されていて、その解像度は優秀であると評価されることが多い。しかし、当たり外れも多いとのことである。鏡胴はアルミ製で、これは少々安っぽい仕上げである。ヘリコイドにも無限遠ロックが設けられていない。

 このカメラの最も大きな特徴は、やはりゼンマイ式の自動巻き上げ機構である。大きな巻上げノブがゼンマイのチャージに使われ、フルチャージで23枚もの自動巻き上げが可能である。しかし、反時計回りに回すことと重いトルクから、回していると指が痛くなる。また、ノブ・ダイアル自体が大きいので、その向こうにあるシャッターボタンを押す際に邪魔になる。ゼンマイ巻き上げノブの基部にレバーが入っているが、これを0の位置に合わせてノブを巻き込んでいくと、段階的に5・10・15・20の位置に移動し、何枚分撮れる量をチャージしたかが分かるようになっている。
 巻き戻しノブは普通の状態ではギアが噛み合わずフリーになっている。巻き戻しの際はここを持ち上げてギアを噛み合わせ、底面の裏蓋取り外し用の大きなノブの内側にある小さな円盤ネジを回して、ドラム状の太いスプールをフリーにして行う。スプールが太いのはフィルムのパーフォレーションの数から巻き上げ量を決めているのではなく、一定量の巻き上げを行うためで、こうすることで巻き上げ枚数によるコマ間のスペースの変化をなるべく少なくしている。もちろん、機構が単純化される点は作る側からすると良いものの、多少のコマ間の変化は致し方ない。

by トプ・ガバーチョ

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