ビンテージモトクロス奮戦記

mxtitle1.jpg
mxtitle2.jpg2

03年9月14日A.C.T.Sユニオンビンテージモトクロスin相模川

スタート準備
MX0309a.jpg

 久しぶりにレースに出てみようと思い、以前出場したままになっていたボブキャットを仕事の合間に整備したのが9月初め。ふと勘定してみると、かれこれ6年もモトクロスに出場していない。早速前回コケて曲がってしまったハンドルを交換し、火が飛ばなくなっていたポイントを研いてみるが、どうにも火が飛んでくれない。コイルが死んでいると厄介だと思いつつ、仕方なくいつもお世話になっている修理屋さんに行って見てもらったら、何とフライホイールの外からは分からなかったが、ポイントの芯の片方が欠落していた。がっくし。でもこれは同じ格好の部品で代用して助かった。

 後はキャブクリーニングをして終了だが、トレールベースとは言え、モトクロッサーゆえに家の周りでエンジンを掛ける訳にも行かず、とりあえずエンジンが掛かることだけを確認して、コースに向かうことになった。
 今回のコースは相模川の河川敷で、20〜15年ほど前にしきりに行っていたところの近くである。しかし、セッティングしていないエンジンも心配であったが、相模川だとコースが狭くなる恐れがあり、本来フロント18インチのボブキャットを強引に21インチにした我がバイクは非常に立ちが強く、タイトなコーナーの続くところは大変である。実際にコースに入ってみるとそりゃもうタイト。不安が的中した訳だ。

一斉にスタート!
MX0309b.jpg

第一コーナーにて
MX0309d.jpg

 今回はWeb仲間のさたさんと彼の友達のYASSさんの計三人で固まっておしゃべりしていたが、私とYASSさんは74年以前の125ccツインショック車のジュニアクラスで、一緒に走ることになった。左がボブキャットに乗る私とKE125に乗るYASSさん。
 スタートではそりゃ混走している70年代後半のモトクロッサー連中に水を開けられたが、それなりの位置で後を追って走る。それにしても低回転になると止まりそうにモーっとなってしまう。ボブキャットは低中速が強く、Rスプロケも大きくしているので、こんなはずではないが、やはりセッティングが狂っているのだろう。

 先行するバイクの砂埃で、前がさっぱり見えず、いきなりコーナーが現れる狭いコースで、回転を下げまいとして一速に落としてコーナーを回ったりもしたが、どうも前が見えないと遅れてしまい、2速のままタイトで急なコーナーに入るとさっぱり回転が上がらなくなる。それでも前に走っているのはモノサスの78年頃のYZと多分76年の真っ赤なCRエルシノア(しかし、74年以下のクラスで優勝になっていた)の二台の争いに、ちょっと離れて76年頃のRMらである。すぐ前を走っていた73年CRエルシノアはコーナーで滑ってしまい、こりゃチャンスとばかりに横をすいーっと行かせてもらった。唯一の大きなコーナーと短いバックストレートでは抜かされないだろうし、残りのシケインのような大半の狭いコーナーでもブロックできるだろうし、よーしと思った訳である。

現在4番手(クラスでは2番手)
MX0309f.jpg

ここだけはいい感じだったんだけどねえ
MX0309h.jpg

 さて、また小さいコーナーに四苦八苦していた時、シフトを落として入るはずが、砂埃で動作が遅れ、足をシフトレバーにかけたままふかふかの左コーナーで倒したら、フロントがスパーっと流れて一瞬のうちにコケてしまった。すると、後ろを走っていた73年CRエルシノアが私を避け切れず、何と轢かれてしまった! しかも私の背中の上で止まったものだからそりゃもう大変。背中にキャラメルパターンのタイヤの感触や、マフラーの熱を感じて、そりゃもう痛いったらありゃしなかった。バイクはフロントフェンダーがぐにゃりと曲がり、リアフェンダーも真ん中からカクっと少し折れるように曲がっていた。

 しばらくの間もだえていたが、体中が痛いので結果的に我が復帰レース第一戦はたったの二周で終了してしまった。それにしても、このバイクはタイトなコーナーはホントに曲がってくれない。
 ところで、同じクラスでエントリーしていたYASSさんもエンジンの調子が非常に悪く、三周もしないうちにリタイア。しかし、果敢にも第二ヒートも走らせていた(でも、やっぱ途中でストップ)。とっても楽しいナイスガイである。
 次の250ccと250ccオーバーの混走にはさたさんがTS400で走った。フロント19インチのMXタイヤなどないので、何とK180というダートトラックタイヤを装着している。ここでは元ヤマハワークスチャンピオンの鈴木都良夫氏なども走っていて、先頭集団は豪快である。

エンジンの調子が悪く苦戦するやすさん
MXyasu.jpg

スタート直後のさたさん
MXsata1.jpg

 さたさんは初めてのビンテージMXであったが、無難に走って第一ヒート・第二ヒートともしっかり完走した。立派なものである。順位以外の賞で、印象に残るトランポということで、ヘルメットをもらっていた。シボレーか何かの50年代の大変古くて大きいトラックである。ここらへんはよくは分からないけれど、アメリカの映画などに出てきそうな迫力満点のトランポである。

 今回のレースは正直言って私にとっていいことは何もなかったが、もっときっちりセッティングしてハイスピードなコースなら、そこそこいける自信が取り戻せたのは収穫である。

 一応今後もちょくちょく出場しようかと思っているが、関東ではこのA.C.T.Sユニオンと掘さんが御殿場で運営するFVOCという組織のレースのみである。久々に出場してみたら、若い人がとても増えていて、活気があっていい感じであった。しかし、74年以前のバイクについては意外と少なくなってしまったようで、多くの人達が70年代後半の足の長いハイパワーなツインショックモトクロッサーに乗っていたのが目に付いた。後は、我々のようにトレール車のクラスも設定してくれると実に有り難いのであるが、まあ、出場台数が少ないから、この点は無理な注文かもしれない。

おっ!決まってるね、さたさん!
MXsata2.jpg

ビンテージMX・TR見出しページに戻る / Y・M・P INDEXに戻る