ヨコハマ・マウンテン・パッセンジャーズ
単独林道ツーリング−茂来林道編

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 98年5月9日、数日前にアオキと初めて茂来林道を走り、その魅力に一気に参ってしまった私は、すぐにこの道を詳細に調べてみたく思って、単独で再びやって来た。途中、中央道の渋滞のおかげで、林道入口に到着したのは2時半頃になってしまった。
 まず、川久保にある三本の鉄塔の二本目の脇の小道から本線に入り、舗装区間にトランポを置いてからすぐ左手に伸びる槇沢林道に入る。この道は1.6km程で茂来山林道に出るが、左に折れてそのまま進むと1kmも行かないうちにゲートに出る。さらにその先も数百メートル道が続くが、すぐに行き止まりとなる。茂来山林道はゲートから本線まで1.9kmであった。
 本線に戻った私は、次に入口に戻る形で、その付近の林道を探してみた。すると、右手に志らや林道という1kmの道があり、それを抜けると国道299号の三本目の鉄塔のところに出た。さらにそこから右に進む細い道があり、こちらも走ってみると、何やら怪しげな林道の入口があった。この道の名は不明だが、ぬるぬるした感じの泥質の路面で、1.6kmで行き止まりであった(上の写真)。
 再び志らや林道を抜けて本線の舗装区間に戻り、次は一本目の鉄塔付近の入口に通じる二本の支線を走ってみたら、どちらもダートは1km以下であった。

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 さて、いよいよ本線を本格的に走ることになるが、ほんの少し舗装路が続いてからダートが始まる。道はフラットで走りやすいが、コーナーを曲がってすぐに倒木が道の半ばまで斜めに倒れていて、危うく突っ込むところだった。
 入口から5.6kmの地点でちょっとした十字路(左側は獣道みたいだが)に出る。ここを左に折れて荒れた支線を走ったが、案の定あっという間に道が道でなくなってしまった。今度は右折してみると、そこは鍛冶の入林道という立派な支線であった。途中短い枝道があり、こちらは行き止まりだったが、もう一方はぐるりと回る形で茂来本線に出ることができた。上の写真が出口と本線の分岐。
 全2kmの鍛冶の入林道を抜けて、そこから本線を3km進むとまた右側に支線があり、これも走ってみることにした。途中Y字路になり、右に進むと結局2kmで舗装路に出た。それが上の写真で、穴原林道と標示が出ている。またY字に戻って反対の枝道を走ると、こちらも0.6kmで舗装路に出た。しかし、こちらの道の名前は分からない。
 本線の筆岩付近に出ると、右側・左側の順でまたもや支線があったが、それぞれ0.8kmと0.9kmの行き止まりの作業道であった。
 本線に戻り、しばらくすると市の沢の集落に出て、一時舗装区間を走ることになる。ここは左右にも舗装路が延びていて、一見林道が終了したかのような印象の区間である。

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 何軒かの民家の横を通りすぎるとまたダートが続く。そのうちT字路とまではいかないが、直進が若干左に折れて、右手に支線のあるところに出た。ここを走るとやはり民家のあるダートが1.7km続き、やがて舗装路に変わった。Uターンして本線に戻ろうとすると分岐があったので、そこを右に入ってみると、こちらも0.7kmで本線に出られた。
 本線に戻ってすぐに左に入る道が二本あるが、これはどちらも後半で合流する1.7km程の農道である。作業している人がいたので、ちょっと心苦しかった。
 さて、この分岐から1kmも進むと、いよいよ信濃沢林道との分岐に出る(上の写真)。
 写真でもお分かりの通り、信濃沢林道との分岐はとても奇妙な形で、Kの字を逆さにしたような格好である。真っ直ぐが本線、左の二本が信濃沢林道の出入り口である。私は手前の方から入ってみることにした。この道は一周8.6kmの鬱蒼とした森林の中を走る林道で、途中各1km/1.4km/1.3kmの三本の支線が左側にあった。どれも荒れた廃道に近い道であった。
 本線に出て2.7km進むとT字路に出る。ここを左折すると本線の続きである。ここもまたいくつかの支線があるが、帰りに廻ることにしてそのまま直進した。この辺りから景色はいかにも山らしくなってきて、美しさも増してくる。

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 T字路から5kmほど来ると、いよいよ通行止めの標識がたっているところに出た。右側には分岐がある。とりあえずこの先を確認すべく、進めるところまで進んでみることにした。
 2kmも進むと左の写真のような工事現場に出た。何となくまだ進めそうであるが、歩いて確認したところ完全に道はなかった。削り取っている真っ最中といった感じで、これはもう諦めるしかなかった。そこでUターンして再び本線を戻ることになるのだが、この時点で既に本線のみのダート区間距離は24.7kmに達していた。これに信濃沢林道を加えただけでも33.3kmに上るのだから、本当にこの道が完成したらすごい道になることだろう。
 右の写真は復路でのショット。針葉樹林がとても美しい。時間も4時を回ったので、急いで他の支線も調査しないといけない。
 先程の通行止め標識がある分岐を左折して、下新井側の支線を走る。この道は全3.3kmの見晴らしのきかない道で、途中左に枝道があり、そこを進むとまた分岐があった。結局両方とも行き止まりの道で、片道で合計2kmの距離であった。
 さて支線の本道に戻ってほどなく茂来林道に出るが、そこからほんの少し進むと何か工場のようなところに出る。そこの左手前に折れる道があり、一見工場の敷地に入ってしまうようだが、しっかりと先に道が延びていた。

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 しかし、初めは腰の辺りまで伸びた雑草のため、本当にこの道でよいのか?と不安に思ったものだが、300mもすると普通の林道になり、結局1.2kmで舗装路に出た。ここを左折してそのまま舗装路を進み川平の県道に出て、親沢方面へ右折した。
 そこから数百メートル程進むと橋があり、その次の分岐を右に入るとすぐにダートが始まった。どうせここも行き止まりの道だろうと思って走っていると、急に開けた感じのところに出た。直進するとコンクリートの細い道が続くが、私は左のダートを走って、畑を巻くように進むとバッチリ茂来林道に出ることができた。市の沢・信濃沢林道間にある、往路では気付かなかった鋭角の分岐であった。
 そのまま本線を戻り、トランポを止めておいたところに到着したのは5時で、もう薄暗くなっていた。しかし、どうも白岩側の茂来林道入口が気になった私は、車でそちらを走ってみることにした。
 反対側とは異なり、かなり細い林道である。荒れ具合も一般の林道並で、そこそこ起伏があって楽しめる道だ。しかし、かなり進んだところで道が少し崩れた部分に出くわし、もう先に進めなくなってしまった。しかも、この1ナンバーのトラックではターンもできない。結局真っ暗な林道を、数キロの間窓から身を乗り出すようにしてバックして帰った。これはとても疲れた。

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 さて、茂来林道は甲信越屈指のロングダートである。実際この日に走ったダート距離は、車で走ったものを除いて98.3kmにも上った。単純な往復ではなく、別の支線を走りながら戻ったので、全く違った林道を走っていた感がある。最近ふみ坊さんのレポートでこの道が完抜になったことを知り、私も走ってみたら見事につながっていた。しかも東山林道ともつながり、往復別ルートで走れば行き止まり支線抜きでも90kmは走れる道になった。まだ走っていらっしゃらない方々は、是非とも一度走ってみることをお勧めする。林道マップの方もアップしてあるので、そちらも御覧頂きたい。

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