ヨコハマ・マウンテン・パッセンジャーズ
林道ツーリング17−ビンテージトレール2

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 9月に予定していたビンテージトレールツーリングが、天候のため当初の予定より大幅に少ない人数で行われたのは既にレポートで述べたが、そのリベンジを果たすべく、10月14・15日の2日間を使って再び志賀高原に骨董品を集めた。今回の参加者は5人でコムロさん兄弟とハヤカワ・ウカイ・そして私である。バイクはハスラーが3台にバイソン、サイドワインダーの布陣である。
 初めに山田入林道でビデオをたっぷりと撮影したが、関東とは異なりさすがに信州北部の標高の高いところである。周囲は結構紅葉が進んでいた。
 写真はまだ七味温泉からさほど離れていないところでスイスイ走るウカイ+ハスラー12型。Rサスストロークは短いのだが、ここに集まったバイクの中ではやはり一番サス性能が良いと見えて、全員「後ろから見ると動きがない」と言っていた。しかし、今のバイクと比べるとそれでも「暴れ馬」である。

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 山田入林道の急激な登りのつづら折れの辺りの景色は、先月来た時とは全く変わっていて、見事な赤があちらこちらに見えた。また、上からは下の道の様子が良く見えるので、格好のビデオスポットでもある。ほとんど人はいないものの、この時は美しい紅葉を写真に撮りに来た人が結構いた。しかし、バイクとは一台もすれ違わなかった。
 山田入林道を出た我々は毛無峠に向かい、そこから小串炭鉱跡に降りた。ここはかなり荒れた道で、コケないように皆慎重に走ったが、途中特に遅いワンボックスカーに阻まれ、時速10km程で走る羽目になった。全く道を譲る気はないらしい。
 小串炭鉱跡では皆その美しい風景に参ってしまった。ここはいつ来てもガスっていることが多く、なかなか遠景が拝めないものだが、この日は遠くに白雲の漂う真っ青な空である。浅間山もくっきりと見られて、最高の景色を堪能できた。
 上の写真はハスラー8型とコムロ(弟)さん。かなりの腕の塗装やさんで、タンクのペイントはステッカーの類を使わず、ほとんどペイントしてしまう。エンブレムからラインまで全てである。その仕上がりも並の物ではなく、本当に舌を巻くものである。このハスラーもレストアしたものだが、新車よりきれいであった。

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 上の写真は小串炭鉱跡での記念写真。考えてみるとこんなナゾのバイクが連なって爆音(正直言って古バイクはうるさいです)を轟かせて林道を走ることなどほとんどないものと思われるが、こうしたバイクを知らない若い人が見たら、「変なSRが走っているな」とでも思うのだろうか?それともイメージをダートラと結び付けるのだろうか?
 小串を離れた我々は、お決まりの湯沢林道を走ることにした。左の写真はハヤカワ+ハスラー7型。どうやらクランクのオイルシールが逝っているらしく、初めの内はミッションオイルを吸い込んでものすごい煙を吐いていた。
 湯沢林道は先月の大雨(我々が走り終わった直後)で路面が欠壊し、通行止めとあったが、バイクは全く問題なく通れた。ただし、大きく異なるのは路面状況で、先月は下の方が荒れていて上の方は走りやすかったのに、今回は全く逆で下の方がフラットだった。不思議なものである。
 湯沢林道を抜けてトランポにバイクを積んで竜王スキー場のホテルバンフ北志賀に移動した我々は、そこでバイクを降ろし、丸山林道を走ることにした。ホテルのすぐ脇から林道に出られるので、とても気楽である。右の写真は丸山林道の途中で写したコムロ(兄)さん。これも見事にレストアされたバイソンである。

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 コムロさん達はバイクをレストアすることにかけては正に達人である。しかも、そうして仕上げた美しいバイクを、惜し気もなく林道に持ち込んで傷だらけにするのであるから根性が座っている。これでこそダートライダー!本当に尊敬してしまう。
 左はハヤカワさん。この頃になるとさすがにミッションオイルもクランクシャフトの位置より低い所にまで減ってきたのか、もはや白煙を吹き出すことはほとんどなくなった。しかし、その分空気を吸いこむためか、エンジンの調子はさっぱりのまま。大変な思いであろうが、パーツは問題ないので、そう落ち込んではいないようだ。
 こちらはサイドワインダーにまたがっている私。それにしても、このバイクのポジションは奇妙である。グリップの近くにひざがきて、ステップはかなり前にあるため完全な殿様乗りになり、ひざの間隔に比べてくるぶしの間隔が圧倒的に広いので、前後から見ると足がハの字形になっている。我ながら自分の写っているビデオを見て、つくづく「変なの〜」と思う。ただし、ポジションはともかくエンジンは絶好調で、かなりうるさいもののとにかくどこまでも勢い良く回ってくれる。たった4速しかなくて、ものすごいワイドレシオだが、フラットな路面では相当速い。

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 300m程の直線区間でフル加速をして楽しむが、サイドワインダーは80kmまで伸びてくれた。ちょっとした登りである。ハスラー12型は70km程とのことなので、やはりサイドワインダーのエンジンの実力はかなりのものがあるのだろう。
 終点付近に到着した我々は、奥志賀牧場に行ってみたが閉鎖されていた。時間もあまりなくなってきたので、ここでUターンして丸山林道を往復することにした。竜王スキー場に戻ってスキー場の傾斜地を昇り降りして遊んだ後、ホテルバンフ北志賀にチェックインし、夜遅くまでバイク談義に花を咲かせた。
 15日はそば祭りが近くで催されていたので、そこで何か土産を買おうとしたが、不思議なことにそばは売っていなかった。地元の人が適当に店を出し、まるで部品交換会のようだとコムロさんはおっしゃっていた。そこで採れたての野菜が売られていたので、何となく見ていると、「白菜200円」とある。私の母は食堂を営んでいて、最近白菜が高いと嘆いていたので、買っていってやるかと思いTELしてみると、かなり横浜より安いらしく、15かぶ買って来いと言われ、結局不思議なお土産になってしまった。この写真は白菜であふれた車内を写したものである。

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 長野市内でビンテージ専門のバイク屋を見学して昼食を取り、午後にコムロさん達と分かれた我々は、もう少し林道を走ろうと、真田の方に下りて東豊御林林道に入った。ここではのんびり走ることを前提として、ブーツは履かなかった。ただ面倒だっただけという説もあるが…。
 この道はフラットでとても走りやすい。入口に崖崩れのため通行不能とあったが、行ける所まで行こうといって走ってみると、何の問題もなく最後まで走れてしまった。以前に立てられた注意書きがそのまま残っていたのであろうが、ばからしいことである。
 ここではRAV4で我々を先導してくれたハヤカワさん。さすがにハスラーはもう走らせることはできない。
 次には桐宮林道〜山の神林道を走り抜けて新地蔵峠に戻ってバイクをトランポに積んだのであるが、この辺りにはまだまだ完抜がたくさんあるようで、大変興味深い。この近くでは菅の沢林道しか走ったことがないので、来年は必ずここに戻って来て、くまなく林道調査をしてみたいものである。

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