ヨコハマ・マウンテン・パッセンジャーズ 林道ツーリング23〜オッサンズ@茂来山ツーリング

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 H14年5月3日、今年初のツーリングはいつものオッサンズで佐久近辺を走ることにした。初日は信州軍団が来られないとのことで、横浜からの二人でちょろちょろと走り、4日に合流してメインディッシュの茂来林道をたっぷり楽しむ予定である。
 横浜を朝5時半ころ出たが、さすがにGW。既に中央道は八王子で混雑しているらしく、我々はすぐに高速に乗らず、津久井から道志みちを経て大月に出てから入ることにした。これは正解だったみたいで、一切渋滞にはまることなく佐久まで行くことができた。早速、車をビジネスホテルの駐車場に置いて、初日は国道141号を挟んで茂来山とは反対側の八ヶ岳方面を走ることにした。

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 茨沢林道は八ヶ岳林道の出口につながる道で、かつて僕は国道に近い側の五箇の集落から入っていた。確かこの辺かと思って一つ目氏に確認すると、もっと先に松原湖入り口の標識があるとのことで、そこから入って行ったが、どうやらそれは八ヶ岳林道の終わりに近い部分の、僕の考えていた方とは逆の入り口のことだったみたいで、結果としてちょっと長い舗装路を走ることになった。
 茨沢林道の八ヶ岳側入り口には大学の施設があったが、最初は見落として通り過ぎてしまった。
 八ヶ岳林道という標識が出ているところに入ってみることにしたが、ここに大学の合宿所があり、実は茨沢林道であることが分かって走るが、この道は以前と変わらず直線の多い8kmのダートであったが、路面は若干走りやすく整備されていた。
 次に西山林道を走るべく、国道299号に出て八千穂高原別荘地に入ったが、またしてもこの迷路のような地帯に突入し、ぐるぐる回ることになってしまった。右は途中にあった貯水池で写したもの。これが西山林道だと思って走ったダートがほんの数百mで終わって出たところに国道とともに見えたところである。

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 しばらく迷走した後、一つ山を越えた向こう側が西山林道入り口であることが分かり、今度はスムーズに入り口を探し当てることができたが、問題は路面である。延々舗装路が続き、ダートは明らかに少なくなってきている。何本か他の舗装路と交差するが、最後から三つ目と二つ目の交差点の区間がダートとして残っていた。全体としては5km程度かと思う。
 西山林道を抜け切るともう時間は昼過ぎ。一旦ここで国道141号に出てから、昼食をとることにしたが、ゆっくりと食事をとっていたら、急に眠くなってきて何だかもう宿でぐっすり休みたくなってしまった。
 何とか気力を振り絞って大河原方面に向かい、蓼科仙境都市を目指して走ったのが2時半頃。途中、足の入林道という標識があり、ここに入ってみることにしたが、なかなか面白い道で、アタックルートとしてはもってこいであろう。途中から獣道状態になるが、バイクのわだちがしばらく続き、かなり奥まで行けそうである。我々は右の写真のように倒木が道をふさぐ地点で戻ったが、ここもバイクを倒してくぐれば行けないことはなさそうである。しかし、ここは無茶をすることなくのんびりと引き返すことにした。下の写真はその途中にあった貯水池でのもの。

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 さて、いよいよ大河原林道(舗装済み)をベースに、並行する美笹湖からの道を結ぶ何本かの支線林道を走るが、ここは短いながらもまだまだダートで残っている。大曲林道支線、硯石林道、畳石林道、名無し支線の計四本であるが、どれも適度に荒れていて楽しめる。
 以前アオキと二人で来た時には、仙境都市という別荘地で行き止まりの面白い道を走ったが、今回はそこには行かず、もう少し先を走ってみることにした。ずっと前に鹿曲川林道を走った際に、大曲林道も走ったが、そこをもう一度確認してみたくなったのがその理由である。
 さて、臼田宇宙空間観測所方面を目指して西に向かうと、大きなパラボラアンテナが見えてきた。これは十数年前に来た時には見覚えのないものであったが、とりあえず大曲林道の標識があったので、そこを入ってみることにした。途中、分岐があったが、そのまま道なりに直進していくが、しばらくするとわだちがなくなり、草が多くなってきた。さらに進むと、倒木と落石で走れなくなっていた。道はまだまだ続くが、現在は全く使われていないのか、通り抜けできなくなっていた。
 仕方なくUターンして戻り、途中の分岐を左に折れることにした。

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 ぐんぐん登っていくと、見晴らしのとてもよい地点に到着して記念写真を撮ったが、ちょっと先に進むと何と大きなパラボラアンテナの立てられたところに出た。どうやらここは宇宙観測所専用の道だったようで、変に邪魔してはならないので、早々に立ち去ることにした。
 時間も5時に近かったので、初日はこれくらいにして宿に戻ることにしたが、ツインで頼んだ部屋がダブルになっていて、ベッドのマットを外して床に引いて寝るはめになってしまった。
 4日の朝9時、信州軍団がほぼ時間通りに到着して、いよいよ今回のメインである茂来山を目指した。メンバーは古いKLXのワテ、一つ目仕様のDTに乗る一つ目WR氏、ハスラー400が間に合わなかったDT200WRのハスラー氏、XLR250がどうもXLR50みたいに見えるいっつあん、スーパーシェルパが一層トライアル車っぽくなっていくヤッサンの計5人。皆レベル的に揃っているので、変に隊列が崩れることなくそれなりのスピードで流して走っても何の心配もいらないオッサンズである。

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 茂来林道は本線だけでもおよそ35kmはある、今となっては信州有数の林道である。比較的最近になって人々に知られるようになり、昨年ようやく完抜になった。信州軍団もその存在を知らなかったマイナーな道であるが、それもそのはず、何の観光地もないただの山であるから、意識してチェックするような地帯でもあるまい。ただし、さすがにGWである。我々の他にもこの道を走るいくつかのツーリング軍団と出会った。そういえば初日の大曲林道支線でも他のツーリングチームに出会ったが、あんなマイナーなところでも走る人がいるのかと思ったら、何だか嬉しくなった。
 前日の天気予報では、信州中部は降水確率20%で、曇りのち雨であったが、午前中はしっかり晴れてとても暑い感じであった。この調子だと雨は降りそうもなかったので、僕は雨カッパは持っていかなかったし、分厚いツーリングジャケットもうっとうしいので普通のジャンバーを着ていくことにした。トランポは本線の入り口近くに置いたが、そこまではまず国道299号の三本目の鉄塔のところから入る志らや林道をちょっと走って、久しぶりのダートの感触を信州軍団に味わってもらうことにした。トランポからバイクを下ろして、荒れた槙沢林道を走り、本線に戻って少し舗装区間を走った。

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 少しずつ舗装化が進み、昨年よりも1km程新しいアスファルトが延びていたが、程なくダートに突入した。路面は良く整備されていて、ここなら普通乗用車でも郵便カブでもばっちり走れそうである。ただし、細かい砂利が敷かれたところも多く、Fタイヤが滑りやすいので、コーナーの入り口で充分スピードを落として、コナーではアクセルを開け気味にして走る必要があるだろう。
 今回はビデオ撮影をしなかったので、走っているところをカメラに収めようと撮ったのが以下の写真。みんな照れてわざとゆっくり走って、撮り終わってからビューっとアクセルを開けるので大人しく走っているように見えるのがおかしい。

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 XLRといっつあん。Fタイヤが新しくなって、前よりは走りやすくなったことだろうが、FとRでは全く違うタイヤが装着されている。コーナーの出口で大きくドリフトさせていたが、いっつあん、これはビデオではありません(^^)。

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 時速30kmでゆっくーり走るハスラー氏。彼も撮り終わってからギャイーンと回し始めるので、その勇姿はここでは見られない。ネコをかぶってはいけませんぜ、ハスラーさん。回し方は一番豪快。

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 イェ〜といったノリのパフォーマンスで走るヤッサン。落ち着いた安定感ある走りを見せてくれる彼も、結構アクセルを回させると速い。リーンアウトの際に腰をぐっと落としこむようにしてうにょっと走るのが特徴。

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 いっつあんと並んですいーっと走るのが特徴の一つ目氏。しかし彼も出口でテールスライドをさせて見せてくれた。派手なパフォーマンスなしにそれでいて実はしっかり速いのが彼の持ち味。

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 KLXとワテ。ようし、みんな遊んでくれるのならここはいっちょうやってやるかと思い、登りで逆ハンを切ろうと思ったら、コーナーの半ばでやっと滑り出していた程度で、思い通りにいかなかった。その写真もあるが、何だかカッコ悪いので、ここでは封印(^^)。

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 信濃沢林道を一周して茂来林道本線を抜けきった我々は、一旦下に降りて昼食を取ることにしたが、北相木村には昼食を取るところが一切なく、コンビニも全くない。本当に不便なところである。仕方なく小海駅まで出て食事を取ったが、かなり戻ることになった。
 昼食後は茂来林道に戻り、今度は東山林道から入っていくことにした。この林道は途中見晴らしのよいところがあり、そこで記念写真を撮ったが、これが上と下の写真。しかし、午前中と異なり、雨が降り始めてきており、午前中のようにはゆっくりと休めなくなってきた。

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 茂来林道本線に出ても、そのままのルートで戻ったのでは面白くないので、帰りはいくつもの支線を走って戻ることにした。どの道も以前と変わらずに見事にダートのままであるが、本線に比べて荒れた道もあって変化に富んでいるのが面白い。これら支線も実は新たにつながっているところもあるようで、一度細かく調査してみたいところである。最も気になるのは、行き止まりなので入らなかったが、深沢林道で、ここはひょっとすると既に下までつながっている可能性もある。とにかく茂来林道の周辺は一年すると新たな道が延びていて、本当に訳が分からなくなる。

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 ところで、親沢の舗装路からヌタヌタの支線を登って本線脇の農地に出たが、ここで雨が激しくなって農作業用のテントで少し雨宿りすることにした。
 20分程して雨が弱くなって再び走り出し、穴原林道と鍛冶の入林道を走るが、途中、DT200WRが予備タンクになってしまい、鍛冶の入林道を全て走ることなく本線に引き返してトランポに向かうことにした。それにしてもダートだけでもしっかり100km走ることができる林道は、最早信州にはここ以外残されてはいないだろう。北関東にはまだまだロングダートが残っているが、信州の林道の舗装化は寂しい限りである。
 KLXを走らせるいっつあん。さすがにショックが弱くなっているので、結構沈み込んでいるようだが、それにしてもいっつあん、ひょっとして体重はなかなかあると見た(^^)!
 僕もヤッサンのスーパーシェルパに乗せてもらったが、本当に乗りやすくて欲しいバイクである。あれならひょいとどこにでも行けそうで、それでいてしっかりとパワーもあるので、正に万能バイクである。しかし、さすがにトライアル車と比べるとフロントが重く、うまい具合にアクセルだけでウィリーさせることができなかった。タイミングが悪かっただけだが。

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 記念写真を撮って国道に下りて、夕食を取って信州軍団と分かれたのが6時半頃。次回は夏のお盆休みにロングツーリングをしようと約束した。しかし、彼らと走るのは本当に楽しい。今回来られなかった皆さんも、夏は是非とも一緒に走りたいものだ。
 ところで、そのまま国道141号を韮崎まで下るのもつまらないので、帰りは中津川林道を秩父側に抜けて、雁坂トンネルを抜けて国道20号に出ることにしたが、林道脇でかなりの人達がキャンプをしていたのが意外だった。やっぱり中津川林道はメジャーな道なのだろう。

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