ヨコハマ・マウンテン・パッセンジャーズ
林道ツーリング36〜チュートハンパーズ in いわき

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真性オサーンx1&チュートハンパオサーンx2

旧車でもなく新型でもなく
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 05年5月某日、仙台の放蕩息子JUNさんがXL250Sを入手して初めての林道に出向いた瞬間はまり込み、我がYMPのBBSにカキコしてくれた時、70年代前半の足の短い旧車とも言えず、かと言って80年代半ば以降の足長モノショックとも言えない70年代末から80年代初頭の過渡期のトレールを乗ることから、何となく「チュートハンパーズ」という言葉が出たのであるが、早速お盆休みにTokyo Coreのkjさんとともにいわきの林道を走ることと相なった。なぜいわきかって? 首都圏に住む二人と仙台に住むJUNさんの双方が行きやすいからに他ならないものの、あそこはダート天国だからねぇ。

まずは腕試し
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 そんな塩梅で8月12日当日、朝5時半に羽田でkjさんと待ち合わせたワテは、前日に深夜まで用事で出かけていたので、朝バイクを倉庫から引っ張り出したりなんだりしていたら、ちょっと遅れそうだったので、kjさんとJUNさんに30分ほど出発を延ばしてもらった。で首都高を走っていたらまだ6時前なのにもう渋滞。お盆はすごいっす。結局6時半近くなってkjさんを地元まで迎えに行って常磐道に入ったら、「おやおや?」と思うほどスイスイ。さっきの渋滞は何よ…と思いつつ、不安はぱらぱら降っている雨のみ。何でも前線が東北や新潟で結構な雨を降らせていたが、当日はそれが南下し関東に入っているそうで、それに期待した。

 いわき中央インターを出たのが9時ちょい。10時半頃来るようにJUNさんに伝えておいたが、何だかメチャ早だったので、失敗。待ちながら一眠りしたが、kjさんは1時間、ワテは3時間、後で聞いたらJUNさんは2時間程しか寝ていないそう。見事1・2・3と表彰台独占。(←何の表彰よ〜)
 JUNさんと合流し、トランポにXL-Sを積んで三人でぺちゃくちゃしながら目的地の神楽山に向かうが、当初はJUNさんも気恥ずかしかったようだが、何だか前からのお友達みたいで話も弾んでいた。
 さて神楽山林道(舗装済み)には丁度よい空き地があってそこに車を停めようとR399を走るが、途中一度折れるはずなのに、以前と様子が異なっていてR399が一部バイパスのようになったため、だまされてしまった。しかも神楽山かと思ったところに入るといつの間にかまたR399に出て、しかも左折して入ったのに右側に出たからビックリ。何じゃこの道??と思いつつ、神楽山林道のすぐ先の右側に浅見川林道入り口があって、鋭角に入っていくのであるが、これは変わらずあって標識にも「吃兎屋山(きっとやさん)」とあり、これにダマされ、何の心配もなく入ってちょっとしたところにトランポを停めておくことにした。

出会う前からお友達
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早速逝きました〜!
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 いよいよチュートハンパーズ初のダート走行である。2人ともノートンやW1に乗っていてバイク暦は長いようであるが、ダート暦は短く、JUNさんはまだ3ヶ月でkjさんは河川敷などのコースを何度か走った程度だと言う。で、感覚的に直線40km/hのペースでゆっくり走ったが、2人とも全然問題ない様子。で、「もうちょっとペースアップする?」と聞いたらにこにことコックリ。で直線は50kmちょい、コーナーでもあまりスピードを落とさず走ってみたが、ビックリすることにあまり遅れることもなく付いてくるではないっすか。「初心者侮りがたし」とつくづく思ったものである。じゃあ、気にしないで飛ばし気味に走っちゃおと言うことで、フルスロットルにはしなかったが、そこそこのペースで走ることにした。

 この林道は木々に覆われていて鬱蒼とした感じである。雨もちょっと降ったり止んだりで、何とかセーフであるが、滑りやすいところもある。しばらく付いて来ていたかと思っていたら、2人の姿が見えないので、何か不安な気持ちになって戻ってみるとkjさんが橋の脇に突き刺さっていた(笑。何でもコーナーでコントロールできなくなったそうで、脇に突っ込んだのであるが、うまい具合にそこに枯れ枝がたっぷりとあって、それがナイスクッションになって怪我もなければバイクの破損もなし。それを引っ張り出したところが上の写真であるが、この枝がなかったら10m下の渓流にドボン。こえ〜。kjさん、やっぱコースと林道は違うでしょ。何はともあれ良かった良かった。

ちとお休み
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藪が深くても逝きまっせ
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 林道を抜け切ると県道に出たので、それを南下すれば五社山入り口になるはず。しかしそれは見つからず、またR399の南側の入り口に出てしまった。あれは浅見川林道ではなかった訳だ(後で分かったが、銅山林道と言う道で、全長11km程度)。ではもう少し北にあるのかと思い、進んでみると、ありました。以前と同じくR399も細い道になり、左に神楽山入り口、ちょっと行って右に浅見川入り口。ここで右折し、本来の浅見川林道を抜ける。ここは直線区間が結構あってかなり飛ばせるが、砂利質なので、コーナーでは注意深く進むことにして、50km/hペースを崩さず走った。林道の洗礼を浴びたkjさんも多少は自重しているようであるが、見たところやはり全く問題なさそうである。タイヤがノーマルな(つーか、選択の余地のない)JUNさんは滑りやすいところではツルツルいっていた。

 浅見川林道を抜けて県道をわずかに南下し、五社山入り口を右折。最初に入ったのが三森林道で、あまり車が入ってこないのか、かなり左右の草が深い。さすがにここでは対向車など来ないだろうからインべたなど気にせず走るが、さすがにスピードには乗らない。この道を往復して五社山公園近くまで戻り、今度は本線の五社山黒森大内林道に入る。ここは道質が浅見川林道と同じ感じで砂利質であるが、ところどころ前日の雨で道が削られ深い轍のようになっていた。やはり後半はストレートが長い区間で、一気に浅見川林道に合流。ここもまたサクッと抜けて、R399を南下して最初に間違えたナゾの林道に入ってトランポへ。結局あまり雨にはやられなかったのは、日頃の行いが良いからであろう(^o^)v

なんだかんだ言ってえらい楽しめた初日
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仙台のJUNさん
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こっちは東京のkjさん
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横浜のワテ
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 おっと、忘れていたが、今回のメンバーをご紹介。左上はXL250Sで参加の仙台のプチおっさんJUNさん。Prodigal sonと言うサイトを運営していて、英車のノートンにはまっているが、現在はすっかり林道の虜になっている。誰とでもすぐ友達になれる気さくなナイスガイである。
 右上はギリギリ20代のkjさん。東京都民でやはり
Kj's laboratoryと言うサイトを作っている。ロードではW1SAに乗るが、なんちゃってB1Mも作って楽しんでいる。普段ダートは今回も乗って来たなんちゃってXR200R(実はXL125R)で河川敷モトクロスを楽しんでいるが、このいわきツーリングで林道のオモシロさに一発でやられた模様。
 一番下はご存知ワテ(←誰がご存知じゃい)。いわきは6年ぶりだが、色々と新たな道が出来ていて楽しかった。いや〜いわきってホンットにいいですねー。

 富岡町のビジネスホテルで一泊したワテらは、朝ゆっくりと寝て10時頃に出発。今日はもう少し北側の乙次郎林道をメインに走る予定。
 まずトランポで県道を川内村に向かい、ガスを補給しつつ「いわな蕎麦」なるものをチェックしにちょっと先へ行ってみる。昼食はここに決めて、トランポを乙次郎林道につながる沢道林道の舗装区間に置いておく。いよいよ2日目の林道がスタートである。天気予報は終日雨なのに、何だかどピーカン。日頃から良いことはしておくものだ。(←ゴルァ)

今日も楽しみ
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ここでは他の2台がボテッ…
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 沢道林道はそう距離がない。民家の脇を抜けてこのまま一周すると小田代林道になってまたR399に出ることになる。そこで乙次郎林道に入るべくカラクリゲートのあるところを左折。ただ、以前はゲートが開いていたし、生活道路なのである程度整備されているはずが、どうも藪っぽい。まあいいやと思い入ってみたら、やたら枝が落ちていて草も深く、横から伸びた細い枝が当たって鬱陶しい。途中倒木があって止まったが、Fタイヤが木に当たってRタイヤが路面をほじるので、そこからフロントアップして越えたらRタイヤが木で滑ってバランスを崩し、足も付けずにボテッ。お恥ずかしいところを見せてしまった。
 ここは案の定行き止まりで、また往復したが、出口で今度はJUNさんがボテッ。結局何らかの形で皆バイクを倒したことになる。チュドーン→ボテッ→ボテッ(笑
 ともかくここが乙次郎林道ではないことは確かなので、とりあえずUターンし、小田代林道に抜ける手前の見晴らしの良いところで休憩&ビデオ撮影。

みんなのチュートハンパな愛車

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 そりゃそうと、こちらが今回の皆さんのバイク。JUNさんのXL-Sはリアショックが固く飛び跳ねると言っていたが、それよりも律儀にエアを1.5kgも入れる必要はなさそう。1kgで充分かも。車体はきれいに仕上げてあって、とてもいい感じ。大切にしたいバイクだ。
 右下がkjさんのなんちゃってXR。見た目オンリーのなんちゃってかと思ったら、意外にパワーがあって音もたくましかった。ショックもMTX用を利用していてしなやかで長い。シートの取り付け位置が前方で下がっているのでこれをクリアすれば文句なかろう。ちょっと目にはXRそのもの。上手く仕上がっている。
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コソーリとあったダム
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 先ほど走ったカラクリゲートのある道は乙次郎林道仁平川支線と書いてあり、また戻って沢道林道を直進してみたら、左のような小さな水力発電所のダムがあった。そんな雰囲気は全くないのであるが、途中には別に民家が何軒かあった。ダートなんだけどね。
 写真をとった後、Uターンしてトランポを停めたところの近くにあった支線を入ってみる。非常に草の深い道で、とてもじゃないけどジェッペル&半袖のワテにはチビし過ぎ。腕が痛いの何のって。顔にも鞭のように細い枝が当たるし、とてもスピードは出せません。その写真が下の写真。

 行き止まり地点がちょっと広くなっていたので記念写真を撮ってまた下におりて、これで3度目になるが民家の脇を抜けて先へ進むと、小田代林道の舗装化目前のまま何年もそのままになっているところに出た。ここからまた山に入りようやく乙次郎林道の入り口に入ったが、以前と確実に様子が異なる感じ。何しろやたらに車が多かった。また、6年前は郵便メイトに出会って「すげ〜林道だ」と思ったが、今回もバッチシ郵便局の軽1Boxに出会った。ちょっと設備投資されたのかもしれない(笑。乙次郎林道の路面は踏み固められた土質な部分や、砂っぽいところもあって変化に富んでいる。道自体もタイトなブラインドもあればちょっとした直線もあって色々楽しめるものの、対向車が多いのはあまりよろしくない。しかし、バイクには1台も出会えなかった。

ここも半袖にはチビしい道
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ほとんどゲロトレ
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 乙次郎林道を抜けたワテらは、県道を北上して滝ヶ谷林道に入るべく、旧井出川林道を入るべく左折。今年も交差点のところにある自販機のところで休みつつ一服。皆タバコは吸うが、ポケット灰皿を持っていて立派。
 ところで、以前は細い道だった旧井出川林道入り口が、何だか高速道路のようになっていてビックリ。で、脇の細い道に入ったら、どうやらこれで正しかったようだ。一度丁字路になって「←川内村」となっていたので、そちらに進む。途中ちょっとしたダートがあって「コザ岡林道終点」と表示されていて、「なんじゃそりゃ?」と思って不安になったが、先にあった左に折れる道はすぐ行き止まりで終了。戻って直進すると県道荻・貝の坂線になり、6年前と同じミスを犯してしまった。と言うことは、コザ岡林道なんて言っても結局旧井出川林道なんじゃんと思い、戻って手前の分岐を右に曲がる(向こうからは左折)。すぐにまた分岐があるが、これを一度右に入って井出川林道ホッキリ沢支線に入る。荒れた道で草もあり水の流れた跡もあり、折れた枝もあって、なかなかワイルド。しかしJUNさんはこうした道ではなかなか速い。結構シートの後ろに座っているが、それでいて上手くバランスを取っている。kjさんも乗れている。この2人はもう全く心配はいらない。

 ホッキリ沢支線を下りて、すぐ脇の別の支線に入るが、ここもまた荒れ荒れ。しかも何だか妙に滑りやすい。最終地点で休みつつ話を聞いたが、やはりJUNさんもkjさんもてんやわんやで走ってきたらしい。それにしても見た目にはそんな暴れている風でもなく、2人とも荒れた道を結構なスピードで走っている。自分が林道に入って数回の時に、こんなに走れただろうかと思い、改めてこの2人のガッツ(ちょっとズレると無鉄砲〜)にビックリである。
 ナゾ支線を往復して滝ヶ谷林道に入り(舗装化進んでま)、トコトコと進んで行く。ここは乙次郎林道と違って対向車はほとんどなし。鬱蒼としてはいるが、土質の走りやすい道である。ただしタイトコーナーは多く、無茶すると沢に落ちてしまう。

支線だらけで悩みますなー
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無事終了
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 楽しんで走っていたら、もう乙次郎林道に合流。楽しいと一気ですな。何だかもっともっと走りたかったが、これでも昨日と今日でダートだけでも150km程度は走っている。最後にトランポを停めておいたところで記念写真を撮ってバイクを載せて、すっかり遅くなったが、例の「いわな蕎麦」を食べに行く。しかし、何と午後4時で終了。田舎は終わりも早い。

また走らないとね!
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 結局川内村での食事はあきらめて、国道6号まで戻って国道沿いのラーメン屋で打ち上げ&食事。タップシ食べて8時頃JUNさんと別れたが、何だかんだ言って今日のいわきでは終日雨には見舞われなかった。帰りの常磐道もとてもお盆休み中には思えないし、何だかいいのかな〜という快適さ。土砂降りはkjさんを下ろした後、横羽線を走っている時にあったが、それも一時的。ある意味洗車。最高ですな。
 今回チュートハンパーズを何となく結成していわきに遠征したが、彼らと一緒に走ってみると何だか今日初めて出会った人ではないような気がするから不思議なもの。早速JUNさんにはYMP仙台シブチョー、kjさんには東京シブチョーをお任せすることに。それぞれひとり支部っすが(笑。

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