ヨコハマ・マウンテン・パッセンジャーズ 桧枝岐方面ツーリング

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 96年10月8・9日、我々はF田氏の友人のUカイくん(後の一つ目WR氏)の主宰する「ファイアーロードファンクラブ」のメンバーとともに、奥会津方面に向かった。今回は6名である。全員トランポにバイクを積んで一路田代山林道入口の館岩村を目指した。しかし、あいにくの雨で、初日はさっぱり走ることはできなかった。
 2日目にまだ少し雨が降っていたが、走らない訳にはいけないので、とにかく田代山林道に入る。向こうのクラブにはどこかのオープンエンデューロレースで2位に入ったことがあるという人がいるとのことで、果たしてどんな腕前なのだろうと思い、先頭を走りながら少しペースを上げて走ってみた。すると彼の新型KLXがペースアップして付いて来るので、もう少し飛ばすことにした。

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 こちらのタイヤは9分山で、彼のタイヤは5分山以下。基本的にこちらが有利であるが、彼もかなりうまく走っている。コーナーの様子をバックミラーで見ていると、あまり足を出さずに走っているが、典型的なエンデューロ乗りである。さすがにコーナーでは若干離れそうになるが、立ち上がりでは我骨董バイクでは歯が立たない。マージンはあっという間に詰められてしまう。10q程バトルした後、長い直線でグーンと抜かされてしまった。その際彼の跳ね上げた大きな石がひざを直撃。しばらく止まってうなっていた。しかし、ミラーを見ながら走っていたことからも分かるように、こちらも限界の状態で走ってはいなかったことは事実である。林道で100%では走る気になれない。
 10q以上の間二人でかなり飛ばしてしまい、後ろの連中が離れてしまったので、しばらく待ってから今度はゆっくりと進むことにした。そして、彼らは新たにつながった川俣桧枝岐線を走ったことがないとのことだったので、そこを抜けることにした。途中、川原に降りてしばらく休みがてら遊んでいたが、皆子供に戻ったように楽しそうにしている。
 川俣桧枝岐線を抜けて国道352号に出た我々は、次に小塩・塩ノ岐林道に入ることにした。

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 実はこの道は、ワテにとって初めての道で、よく分からなかったので、ここでは最後尾を走ることにしたのであるが、直前を走るUカイくんの奥さんが何か危なっかしい。他の連中は先へ行ってしまったので、あせって無理をしているようだ。ぴったりくっついていると彼女がコケた場合危険なので、10mほど離れていたら、何ということか直線なのにだんだん左に寄ったかと思うと、そのまま崖に…。「ええ〜!」と一人叫んでも誰もいない。とにかく助けなければいけない。
 幸い斜面には草木が茂っていたので、彼女は5mほど落ちて枝に引っ掛かっていた。バイクは3m程度のところにある。まずは彼女を下から押し上げて、バイクも二人で何とか引っ張り上げられたが、CRM80で良かった。250ccのバイクでは無理だったろう。バイクも彼女も傷はなく、しばらくしてから皆の待つところに向かった。でも、彼女の走りは先程と変わりなく、ちょっと恐い気がする。それにしても他の連中は何してるんだ〜!

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 途中、沢の水がスムーズに流れるよう、少し彎曲したコンクリートの部分が路面を横切っていたが、雨が降っていたせいかそこに水がたまっていた。彼女が勢い良くそこを通り抜けると、何かがピシャッとはねたような気がした。良く見ると何とイワナではないか! 本当にここは色んなことがあるもんだ。林道にイワナが“走っている”なんて、全くナゾである。面白いので写真を撮ってからイワナを下の沢に逃がしてやった(ちょっと見づらいが、下の写真にその姿が写っている)。
 さて、小塩・塩ノ岐林道を抜けた我々は、最後に界林道を走ることにした。ここは良く整備された道であったが、今回走ったどの道も同じように走りやすかった。この周辺にはまだまだ色々な林道がたくさんあるが、そろそろ時間も遅くなってきたので戻ることにした。何れの日か七ヶ岳林道の細かい支線や三引山周辺の林道と合わせて、徹底的に走り尽くしたいと思ったものである。

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